9月に新作が発表されて結構賑わってるサブマリーナーですが、今回はサブマリーナーの中でもかなり人気のある5513について書いてきます。結構長いこと製造されたので色々変わってます。サークルミラー、ミラーについては参考文献が少ないので一部は考察になります。
目次
サークルミラーダイヤル(1962-63)
シルバーディープレーティング1
image credit:hqmilton.com Serial764,XXX
200m=600ftのみ銀色
2ラインシルバー
image credit:hqmilton.com Serial765,XXX
200m=600ft、SUBMARINERの2行が銀色 2ラインシルバーとも言われます。
シルバーディープレーティング2
image credit:hqmilton.com Serial89X,XXX
1に比べると200m=600ft、SUBMARINERの間が狭い
マーク4
image credit:hqmilton.com Serial98X,XXX
4つの種類を確認してますが、他にもあるかも?
全て6時位置にドットが付きます。
ミラーダイヤル(1963-66)
オンリースイスミラー(1963-64)
「SWISS」位置が下部
image credit:hqmilton.com Serial99X,XXX
サークルミラーのダイヤルの名残で下に来ていると言われています。
「SWISS」位置が上部
image credit:hqmilton.com Serial1,0XX,XXX
見えやすいように上にしたのかも
上記の通りアンダーバー付きもあります。(1963-64)
ダブルスイス
image credit:pfw.wpengine.com Serial991,XXX
「SWISS」位置は下から上に移っているのでおそらくダブルスイスは中間期間か下部より前なはず。シリアルからしても上部SWISSが後。
順番的には1→3→2 or 3→1→2?
個人的には1→3→2が有力だと思います。わざわざダブルにしてから上だけ消す意味がないので2つ刻印してから消すのが普通かと…ただダブルスイスの後に下部スイスのシリアルの個体がありますので結構謎です。
SWISS-T<25ミラー(1964-65)
image credit:hqmilton.com Serial1,1XX,XXX
トリチウム表記がされた初めてされたダイヤル
バードシンプソン(1965-66)
image credit:hqmilton.com Serial1,4XX,XXX
ミラーダイヤルの最終。名前にあるバードシンプソンは王冠がアニメにある黄色い人に似ていることから
image credit:hqmilton.com
image credit:themighty.com
似てるような似てないような…
エクスプローラーダイヤル(1962-65)
5513のミラーでもレアなのにその中でかなりレアなエクスプローラーダイヤルというものも存在します。
image credit:professionalwatches.com
5512でも同時期に生産。ほぼ全てがイギリス市場向けに製造されたそうです。偽物も多いので要注意
ムーブメント
-64年まで Cal.1530
image credit:hqmilton.com
バタフライローターの個体もあります。
64年- Cal.1520
image credit:hqmilton.com
年代的にはミラーで切り替わっているはず。マットダイヤルが入っているものはCal.1520(例外があるかもしれない)
マットダイヤル(1966-84)
メーターファースト(1966-69)
image credit:hqmilton.com Serial1,5XX,XXX
マットダイヤル最初期。金色から白色に。ミラーダイヤルと同様に200mが先に表記されてます。これ以降フィートが最初に
シリアル1,5XX,XXX-2,5XX,XXXで確認済み。
ノンセリフダイヤル&セリフダイヤル(1970-76)
ノンセリフダイヤル
image credit:hqmilton.com Serial2,5XX,XXX
セリフダイヤル
image credit:hqmilton.com Serial4,0XX,XXX
年代的にノンセリフとセリフは混在してます。
ノンセリフとセリフの違い:
・ノンセリフダイヤルROLEXの「E」の中線がTのような形。PERPETUALのPはROLEXのLが一直線上ではない。
・セリフダイヤルは6時位置のインデックスの角が尖っている。ROLEXの「E」の中線が先細り。PERPETUALのPはROLEXのLが一直線上。
・ノンセリフのOYSTERのSの下が大きい
image credit:vwcltd.com
※セリフダイヤルは各場所で見解が違っています。6時位置のインデックスの角が少し尖っているだけのものをセリフダイヤルと言っているところもあります。
プレコメックス1976-78
image credit:hqmilton.com Serial4,22X,XXX
5514コメックスのダイヤルと特徴が良く似ているため「Pre COMEX」と呼ばれてます。
年代も同時期ぐらいでシリアル4-5,XXX,XXX代に見られます。
image credit:hqmilton.com
image credit:bulangandsons.com
特徴
・王冠が下膨れ
・ROLEXのLの一筆目のセリフが凄い(かなり横に広がってます)
・SUBMARINERのAの上に=がくる
・オープン6
マキシダイヤル(1976-84)
通常より丸のインデックスが大きいものをマキシダイヤルと呼びます。(一応プレコメックスもマキシダイヤルの1種)
マーク1
image credit:hqmilton.com Serial5,5XX,XXX
5,XXX,XXX前半-6,XXX,XXX初期で製造(と言われています。)
特徴
・プレコメックスと似ていますが、大きな違いは王冠。細長く、下膨れはしておらず
・SUBMARINER表記が(フィート&メートルの)下にくるのはマーク1のみ
・=がAの真上にくるのはプレコメックスと同じ
・SUBMARINERのSがZのように見える「ジグザグS」(マーク1とマーク4のみ)
image credit:5513mattedial.com
マーク2
image credit:hqmilton.com Serial5,8XX,XXX
5,XXX,XXX中盤-6,XXX,XXX後半で製造(とry
特徴
・SUBMARINERが(フィート&メートルの)上に
・マーク1、4に見られる「ジグザグS」ではなく通常のS
・=がSUBMARINERのAの真下中央
・ftのfにセリフ無し(丸い印象)
image credit:5513mattedial.com
マーク3
image credit:hqmilton.com Serial6,7XX,XXX
6,XXX,XXX初期-6,XXX,XXX後半で製造(とry
特徴
・インデックスと5分刻みのメモリがくっついている通称「ロリポップ」
・ftのfにセリフ(角ばったfに見えます)
・200mの”00″がSUBMARINERの”NE”の真下で丁度並んでいる
・オープン6の空き方が通称より少し大きい
image credit:5513mattedial.com
マーク4
image credit:hqmilton.com Serial7,2XX,XXX
6,XXX,XXX後半-7,XXX,XXX中盤で製造(とry
特徴
・「ジグザグS」
・=がSUBMARINERのAの少し右下
image credit:5513mattedial.com
マーク5
image credit:hqmilton.com Serial8,1XX,XXX
7,XXX,XXX中盤-8,XXX,XXX前半で製造(とry
特徴
・=がSUBMARINERのAの真下中央
・ftのfにセリフ無し
image credit:5513mattedial.com
「ジグザグS」でなく、ロリポップでもなく、ftのfにセリフ無し、=がSUBMARINERのAの真下中の場合(無特徴なのが)マーク5
フチありダイヤル(1984-89)
image credit:hqmilton.com Serial8,5XX,XXX
8,XXX,XXX中盤-E番まで(L番と言われていますがE2まで)
インデックスの周りがホワイトゴールドでフチどりされたフチありダイヤル。マットから光沢のあるダイヤルに変更されてます。
スパイダーダイヤルもこのフチありのみ
image credit:hqmilton.com
フチなしダイヤルのほうが人気で値段も高いですが、個人的にはフチありが結構好きです。安いと100万ちょい買えますね。(2020年10月現在)
備考
image credit:watchprozine.com
ちょい見づらいですが…1966年の価格表では5513が175ドル、5512が225ドル。クロノメーターかそうでないかで50ドル違いますが、当初は安い5513が多く売れたため5512はあまり出回ってないと言われています。にしても相当安いですね。日本の定価でも1965年当時の5513は10万円だったそうです。