1972年のバーゼルワールドの原点である、スイスのウォッチショーで発表されて以来、革新的なデザインで世界的に大きな成功を収めたらしいですが、その年代はクォーツショック真っただ中。人気がでたのはもう少し後かもしれません。
今回はそのロイヤルオークの3針モデルの歴史を調べていきます。
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14790ST(1992-2005)
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1992-2005に生産されたモデル。メンズながら36mmと今から考えると小ぶりなケースサイズ。10数年生産されたモデルなのでマイナーチェンジされてます。
文字盤チェンジは1999年頃
前半の文字盤は、インデックスがロングバー、カレンダー枠が無いです。タペストリーの数も細かい。前期青文字盤に限ってはエナメルのようなテカったブルーが特徴的
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このテカブルーが高く、通常モデルの1.5-2倍ぐらいの金額で販売されたりしてます。
バックルは文字盤が変わる少し前に変更。96-7年頃?
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↑前期バックル
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↑後期バックル APモチーフ
青がまだブティック限定ではなく、黒はアラビア数字のみ。以外にも人気があったりします。
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ムーブメントはCal.2225。
ジャガールクルトのCal.889/2をベースに改良した機械。この889/2は名機として知られ、ヴァシュロンやIWCなどにも搭載したモデルが存在します。
生産終了間際にCal.2325に変更。こちらもジャガールクルトのCal.889改良ムーブ。28000振動、パワーリザーブ40時間。
パテックのようなサーモンピンクのダイヤルも存在します。
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かなり高いことでしょう。
15000ST(1995?-2005) ボーイズ
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おそらく95年頃~2005年生産。33mmのボーイズサイズ。自動巻き。
14790と同じく、1999年に文字盤チェンジ、バックルの仕様変更も同じころかもしれません?前半ブルー文字盤はもちろん高いです。
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ムーブメントはCal.2140
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これまたルクルトのCal.960をベースに改良した機械です。直径20.4mmと小型でパワーリザーブ40時間、28800振動。2225、2325共々今でも十分通用するスペックです。
15300ST(2005-2012)
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2005年~2012年生産モデル。ケースサイズが39mmとアップしました。ジワジワとロイヤルオーク相場が上がってきたのは、ここら辺からの模様?
ムーブメントが自社ムーブに変わりシースルー仕様に
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Cal.3120はジャガールクルトCal.920をベースに自社開発したそうですが、そう考えるとやっぱルクルトは凄いです。
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ジャイロマックステンプを携えて、パワーリザーブ60時間、振動数は21600へ。振動数が減っています。ローターには22金を使い、”オーデマ”と”ピゲ”の家紋が彫られてます。
バックルは観音開きに変更。APモチーフが施されてます。
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2007年頃に仕様変更になりAPモチーフが短くなります。
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文字盤は白、青、黒の3種類。青はまだブティック限定ではあらず。ただし値段を見ると青のほうが高い。
15400ST(2012-2019)
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2012~2019まで生産。ケースサイズが2mmアップし41mmへ。
文字盤のAPのロゴも中央に寄りまして12時位置のインデックスがダブルバーになりました。
カレンダーの色も黒文字盤なら黒、青文字盤なら青と文字盤と同色が使われています。
バックルが前期と後期で分かれており、内側の刻印を見ると違いがわかります。
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↑前期バックル
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↑後期バックル
ネジの位置も少し変わってます。
ムーブメントは15300と同じCal.3120。2003年発表の機械ですが、やはり良いムーブメントは長年使い続けられますか。
このモデルの途中から青文字盤がブティック限定になります。1度無くなり、途中で限定版として復活しました。
15450ST(2012-) ボーイズ
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2012年~。19年に15400が15500になったのでてっきり15450も…と思っていたら生き残っています。
37mmと日本人に好まれそうな絶妙なサイズ感が特徴。レディースとか書かれてるところもありますが、着用するのは男性が多いかも?
ムーブメントは同じくCal.3120
バックルは15400と同じく前半のバックルにはAP印字。
所謂15400をコンパクトにした感じ。
15500ST(2019-)
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2019年~登場したモデル
ケース径は15400と同じ41mm
パッと見て判断できるところはカレンダーが外側に配置されてる点。あと文字盤の外周メモリが独立して配置されてます。それとAUTOMATICの文字が消えています。シンプルイズベストを目指したのか?下に何もないと寂しいような…
針とインデックスが若干大きくなり蛍光塗料部分も大きくなってます。ほんの少し。
それより秒針のお尻部分がインデックスと同じ形になってるのは凝ってる感じがします。
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中の機械は新ムーブメントCal.4302を搭載
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前モデルに載ってた3120に比べると振動数が21600振動から28800振動へ、パワーリザーブも60時間から70時間と地味にアップしてます。
シースルーから見えますが、ミニ四駆で言うところの肉抜きされてます。22金部分を削るとかコストカットかと思うような造りです。
文字盤は青、グレー、黒。それと白文字盤が新作の文字とともに公式に追加されてました。白は人気ないから様子をみてたのかもしれません。後からでたから高くなったりして。
青はブティック限定。
あとこれは余談ですか、今で言うラグジュアリースポーツモデルの代名詞?的存在なので、色々とパクり似てる時計が出てます。
・ショパール アルパンイーグル
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・ジラールペルゴ ロレアート
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1975年に初代がでてるのでいち早くパクった同時期に生産されたモデルですね。一度廃盤になり最近復活しました。
・ベル&ロス BR05
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etc…
このパクり似てる中だとロレアートが好き。