今ではロレックスの頂点であるデイトナですが、そのデイトナの原点を探ります。
目次
6238(1960-67)
image credit:www.hqmilton.com
デイトナの前身となったモデル プレデイトナと呼ばれてます。
プレーンベゼル
総生産数は2000-2500程度と言われてます。
ケース径は36mm。現代とすると結構小ぶり
SS,K14,K18で製造
ムーブメントはCal.72B、722(65年-)
image credit:www.jewelryandwatch.com/
72Bの名称が65年頃722に変わります。名前と722の刻印以外同じムーブメントです。
ブレスレットはリベット6635or7205、フラッシュフィットは71
リューズはTwinlock600(ツインロック6mm)
image credit:watch-fever.blogspot.com
左上の王冠下に線が入ったタイプです。
ダイヤル種類はシルバーと黒
初期の文字盤ではタキメーターにMILEがついたものが存在します。
image credit:www.rolexforums.com
6239(1963-69)
image credit:www.hqmilton.com
初代デイトナ。ベゼルにタキメーターを装着します。
総生産数は約14000。金無垢は300ぐらい?
素材は6238と同じくSS,K14,K18
ポールニューマンの文字盤を持った個体数は2000-3000程度
1965年頃にデイトナの表記が文字盤に入ります。それまでコスモグラフのみ
デイトナ表記は最初コスモグラフの下に入りますが、その後6時位置のスモールセコンドの上部に入ります。
image credit:www.hqmilton.com
image credit:www.hqmilton.com
初期のダイヤルではアンダーバーが入りダイヤルあり
image credit:www.hqmilton.com
ムーブメントはCal.72B、722(65年-)、722-1(67年-)
722-1と72Bの違いはヒゲゼンマイとテンプが絡むのを防止するプレートの有無のみ(追記:プレートが入らないのも存在します)で、性能は同じです。(72B=722)
image credit:rolexpassionmarket.com
↑722-1 テンプ付近にプレートというかブリッジみたいなのが付いてます。(追記:プレートが入らないのも存在します)
ブレスレットはリベット6635or7205、FFは71
68年頃から巻きブレス7835、FF271
ベゼルは275(300)タキと300タキ、200タキ
初期のベゼルでは275の刻みがあるベゼルがあります。
image credit:www.phillips.com
リューズはTwinlock600(ツインロック6mm)
初期の文字盤ではダブルスイスという文字盤が存在します。(アンダーバーとの前後関係は不明)
image credit:watchcollectorbychristianbissener.blogspot.com
微妙に見難いが外すと丸わかり
image credit:www.roadandtrack.com
6241(1965-69)
image credit:www.hqmilton.com
6239と対になる存在。6239がSSベゼルに対して6241はプラスチックベゼル。対になる割に製造年数が微妙に違うのが紛らわしい。
総生産数は約3000。内金無垢は700程
素材は同じくSS,K14,K18
ポールニューマンの総数は不明
ムーブメントはCal.722、722-1(67年-)
ブレスレットはリベット6635or7205、FFは71
68年頃から巻きブレス7835、FF271
リューズはTwinlock600(ツインロック6mm)
6240(1965-69)
image credit:wornandwound.com
6239-6241
6262-6264
6263-6265
と手巻きデイトナはそれぞれ対になるモデルがあるにも関わらず6240はそれがない独立したモデル。(2人1組で余るタイプ?)
SSのみ製造
ねじ込み式プッシャーを備えた初のデイトナ
ねじ込み式で防水性が増したのか文字盤にオイスターの文字が入った個体も存在します。
image credit:www.exoticwatches.net
文字盤の文字はデイトナ表記有、無が存在します。
ポールニューマンも存在しますが、6240自体生産数も少ないため、かなりレアらしく”億”も付くとか…
image credit:www.classicdriver.com
生産数は不明だがプロトタイプということで上記にも書きましたが数は少ない。ねじ込み式プッシャーの実験的に作られたと言われてます。
ムーブメントはCal.72B(初期)、722(65-)、722-1(67-)
ブレスレットはリベット6635or7205、FFは71
68年頃から巻きブレス7835、FF271
リューズはTwinlock600(ツインロック6mm)かTwinlock700(ツインロックの7mm)
※Twinlock700は王冠下の線が無いです。
6262(1969-70)
image credit:www.hqmilton.com
6239の次世代モデル。一応第2世代。SSベゼル
生産数は2000程度
SS,K14,K18
金無垢は数十本だけ製造され、かなり希少。というか見当たらない…?
文字盤はツートンかポールニューマン。
ムーブメントはCal.727に変更。
image credit:www.chrono24.com
1969-87までのデイトナに搭載されてます。
振動数が18000から21600にUP
ブレスレットは巻きブレス7835、FF271
リューズはTwinlock600(ツインロック6mm)
6264(1969-72)
image credit:www.watchcentre.com
6241の次世代モデル。第2世代目。
生産数はおそらく6262と同じくらい
文字盤はツートンかポールニューマン。
ムーブメントはCal.727
1969-87までのデイトナに搭載されてます。
振動数が18000から21600にUP
ブレスレットは巻きブレス7835、FF271
リューズはTwinlock600(ツインロック6mm)
6263(1971-88)
image credit:www.hqmilton.com
第3世代。手巻きの最終モデル
6240で使われたねじ込み式プッシャーが採用されます。
今までプラベゼルのほうがリファレンスが大きかったのに対し第3世代は逆になります。
SS,K14,K18
文字盤はツートンかポールニューマン。
文字盤には様々種類があります。
1.ローレター
image credit:www.hqmilton.com
文字盤の”ROLEX OYSTER COSMOGRAPH”の文字が通常より中央に寄ってます。
2.ビッグロゴ
image credit:www.hqmilton.com
6時インダイヤル上の”DAYTONA”表記が大きいものを指します。ビッグレッドなんて呼ばれてる場合もあります。
3.スモールロゴ
image credit:www.hqmilton.com
ビッグがあるならスモールも存在します。スモールロゴの文字盤はサービスダイヤルなので交換されてます。交換されてるということでビッグロゴのほうが人気です。
※ローレターで無い場合でもDAYTONA表記がない個体も存在します。
それと初期の文字盤にはシグママークが付いた文字盤も存在します。シグママークが付いた文字盤のインデックスがホワイトゴールドでできてます。
image credit:www.hqmilton.com
ムーブメントは引き続きCal.727
ブレスレットは巻きブレス7835、FF271orFF371
1974年頃~オイスターブレス78350、FF571
リューズは4種類
-1972年 TWINLOCK700
1972-77 TRIPLOCK701
1977-82 TRIPLOCK702
1982年- TRIPLOCK703
image credit:www.italianwatchspotter.com
700はツインロックですが下線無。701と702はほぼ同じです。703は何か違うのかコレ?↓
image credit:wimage credit:www.watchprosite.com
追記:702と703の違いは王冠を引いてみてガスケットの黒いパッキンが見えないと702見えると703
702
image credit:www.watchprosite.com
703
image credit:www.watchprosite.com
ちなみに700を引くとこんな感じ
image credit:www.watchprosite.com
プッシャーに関しては3種類。左からMk1,Mk2,Mk3
image credit:rwg.cc
Mk1、初代のプッシャーは別名”ミッレリーゲ”と呼ばれてます。
image credit:www.bissolofood.com
パスタの1種ですね。ギザギザが似てるってことかな?
Mk2は名前があり「24-P301」所謂、溝なしプッシャー。変更時期はTRIPLOCK701に変わったのと同時期で72年頃。
Mk3は「24-P302」溝ありプッシャーです。24-P302の変更時期は所説あり、交換用のプッシャーと言われていたり、海外ではリューズがTRIPLOCK702に変わった時期で、70年後半頃に変更されていたりと言われています。調べたところ80年以降のモデルはほぼ溝ありになっているので海外が正しいかも?
ベゼルに関しては4種類
image credit:rolexpassionmarket.com
Mk1…目盛りが若干短い
Mk2…Mk1より目盛りが長い
Mk3…”5″が特徴的で一画目が長い
Mk4…UNITS PER HOURの”S”が丸い
6265(1971-88)
image credit:www.hqmilton.com
第3世代のSSベゼルタイプ。変化の過程は6263と同じですので上記を見てください。
SS,K14,K18
これもベゼルは4種類
image credit:rolexpassionmarket.com
Mk1…これも目盛りが短くドットが中央寄り
Mk2…Mk2より目盛りが長く外側寄り
Mk3…”5″が特徴的で一画目が長い
Mk4…文字が大きく細いです。
追記:Mk4は「7」が特徴的、Mk4だけ一画目が曲がってない
備考 複数のモデルにあるレアディテール
ブルーデイトナ
image credit:www.hqmilton.com
黒文字盤でDAYTONA表記が白のものがブルーデイトナと呼ばれてます。光りの加減で青く見えるとか…。”ROLEX COSMOGRAPH”と”DAYTONA”のインクの色が異なります。6239と6262、6264で確認
アーリースモールデイトナ
image credit:www.hqmilton.com
“DAYTONA”表記が小さく入ってます。6239と6241、6240で確認
デイトナソロ
image credit:www.mspjewelers.com
COSMOGRAPH表記がないタイプ。DAYTONA表記有無があり
ポールニューマンのデイトナソロの画像がありましたが本当か?
image credit:www.vintagedaytona.com